教育の仕事(講師)
フラワーデザインを教える仕事
---- フラワースクール講師
「お花を習いたい」という人に特に多い 「憧れの職業」。
花の仕事の中ではちょっと異質な存在です。 フラワーデザインを教えるには、フラワーデザインの教室などに通って
「お免状」をもらうのが一般的です。
ただし、この「お免状」、教室によってさまざまで、
「自宅で開催でも、○○フラワースクール(分校)の名を掲げてよい」 というかなり効力の大きなものから
「教室内で講師・アシスタントとして働ける(教室内限定の)資格」 のような、スクールの外では通じないものまで、いろいろです。
実際には持っていなくても教室は開けます。
ですが、ただ教室を開いても「バックボーン」がないと生徒さんがちっとも集まりません。
そのため、現実問題として、大きな法人スクールで「お免状」を頂いて開業する場合が多いです。 大きなスクールの免状を取って「認定講師」になると
自宅で生徒を集める際にも教室の名前を使える、というところもあり、 こうなると生徒さんを集めやすくなります。 (教室によりますので聞いてみてくださいね)
大きなスクールなら、まずアシスタントとして手伝う業務もあります。
自宅で優雅にひっそり、ご近所さん相手にできればいいのなら このような大きなスクールでなくても、 印籠がわりに見せる程度の「お免状」をもらえればいいでしょう。
どの程度の集客をしたいか、どの程度自分が上達したいか。 それによって通うべきスクールが変わります。
* → 花の「資格」ってどういうもの? → 法人の資格
先生としてやっていくためのお免状や資格を取るのには、 スクールにもよりますが
2〜3年の時間と、100万〜200万くらいのお金が必要です。
(初級なら1年・40万ほどで取れますが生徒さんを集めるには厳しいでしょう)
もちろん先生になれば、高額の時給(1500〜2000円くらい)が得られますが、なるのにもお金がかかります。
月2〜3万の月謝&試験代・お免状代に別途5万・・・なんてあたりまえ。
家にゆとりのある収入があり、急いで働く必要もないという 経済的に恵まれた状況にある人しか選べない道です^^; そしてお免状をとったあとは、楽しく、ラクにお金が入る・・・ はっきり言いまして、マダム向けのお仕事です。
別ルートとして、花屋さんとして数年働いて 国家資格や法人の資格を取り その資格をひっさげて生徒さんを集めることもできるでしょう。
こちらならお金はかかりませんので頑張ればできますが
ここまでくると「教室の先生」よりも
「フラワーデザイナーとして独立」を目指すのでは・・・
キレイなお仕事ですが、あなたが本気で 「花の仕事をしたい」 と思うなら、
考えておかなければいけない部分もあります。
それが、 「スクール講師」 という仕事の 「異質性」 です。 どこが 「異質」 かというと・・・
土臭くないんです。 あくまでも優雅に、花の 「キレイな部分だけ」 を見る仕事なんです。 そして、ほかの花関係の仕事と違い、高給です。
なってしまえば、ラクで高給という、(指名をうけるような先生は除きます) ほかの花の仕事ではありえない好待遇です。
いいことずくしのように思えますが、ウラを返せば、 「キレイな部分しか見ない」ということは、「真実の姿を見ない」 ということでもあります。
花の仕入れも、手入れも、作る作品が売れるかも考えなくていい。 「デザイン」を教えるだけでよい仕事です。
気楽にできますが、それは仕事としては短所でもあります。
それで良いと思うか、それでは仕事としてはイヤだと思うか。
それはあなたしだいです。
その部分を、よく考えてから、道を選んでください。
納得していないと、できなくなります。 選ぶ前に、「デザインのみ」をしたいのかそうでないのか、 自分の胸にもういちど聞いてみましょう。
納得できないなら、市場や花屋など、もっと土臭い仕事か 講師にとどまらずスクールの経営陣を目指したり フラワーデザイナーとして独立することをお勧めします。
向いているのは・・・
- 数年間、スクールに通う資金と時間がある(150万前後)
- パートタイマーで働きたい
- できれば花をさわりたい
- 楽しくラクで、高給だとうれしい
向かないのは・・・- 花のスペシャリストになりたい → 農産・流通か花屋さんをお勧めします
- 自分の手で誰かをしあわせにしたい → 花屋さんかブライダル業界へ
- 「生きもの」としての「花」が好きだ →農産か園芸関係の小売店へ
- 自分のデザインを認められたい → デザイナーとして独立をお勧めします
仕事に就くには・・・- スクールで免状をもらい、雇ってもらうor独立
- 花関係の仕事後資格をとり、求人で探すか独立
→もっと詳しく 「お花の先生になりたい」 を読む
→ 法人資格について / スクールをさがす
デザインのしごと (フラワーデザイナー)
フラワーデザイナー
花の仕事の中でもまさに 「花形」! 「自分」を売り込む仕事です。 とにかく 「自分を売る」 ことが目的ですから、 「人脈」「コネ」 が必要になります。
名が売れればどの方法でもいいのですが ・有名講師やデザイナーの弟子について、各方面の人脈を広げる。
・留学経験や資格を武器に自分で営業する
のようなかたちが一般的でしょうか。
いずれにせよ、既に活躍しているデザイナーやスクールの名を借りたり
業界関係者に売り込まないといけないので、まったくのゼロから いきなりなることはほぼ不可能といえます。
市場や花屋で働き、業界の情報を得ておいて、 稼いだお金で留学・海外の資格を取って帰国し、 以前の職場や取引先などの「つて」で少しずつ自分の仕事を見つけていく・・・
スクールに通い、資格を取りながらアシスタントになり、先生にくっついて人脈を広げ、自分個人の仕事ももらえないか売り込んでいく・・・
のように、花業界にまず入ってから自分を売り込むかたちになるでしょう。 全くゼロというのは、業績も人脈も資格もないわけですから、それで 初対面の人に信用してもらえるか、と言ったら正直難しいです。
「資格」がなくても花の仕事自体は問題なくできるのですが、 「自分ひとりで」「自分自身を」売り込む場合には、 プロの後ろ盾か「世間的評価基準」としての「資格」がないと、 とっかかりがありませんので厳しいです。
「絶対不可能」ということもないでしょうが、よほど肝を据えてかからないと無理でしょう。
フラワーデザイナーとして独立するなら、スクール経由か実務経由での資格をまず取りましょう。
どちらかというと、実務経由のほうがいいと思います。 あとあと独立して仕事をするときには、
仕入れや水揚げ・手入れもしないといけなくなりますから、役立つでしょう。
もちろん、経済的に余裕があれば、下働きしながらスクールに通う、 という手もあります。
特に留学したい場合は、海外で既に活躍しているデザイナーやスクールの「つて」がないと勉強先のお店も見つかりません。 (これも、ひとりで探すのが不可能とも言えませんが^^;)
理想的なのは、働きながらスクールに通ってかつ留学! (・・・そんなお金のある家に生まれるか、 それだけの額を自分で稼ぐ根性が必要ですけど)
向いているのは・・・- 独立したい
- 有名になりたい
- 自分の作品を認められたい
- 自分を売り込む営業ができる
- 経済的に余裕がある、または副業しても稼ぐつもりがある
(スクール150万前後+留学費用)
仕事に就くには・・・- スクール経由で人脈をさがす
- 実務経由で人脈を探す
- 武器になる資格・留学経験などを積む
→ スクールをさがす / 花の仕事をさがす
◆お花屋さんになりたいあなたへ◆
★お花屋さんで働き始めた新人スタッフさんに贈ります↓★
はじめて花屋さんで働くとき、あまりの待遇と、仕事の教えてもらえなさに
辞めてしまうスタッフさんの多さを私は17年間見てきました。
『本当の花屋さの仕事とは何なのか』を誰も教えてくれない現実。
本来はそのお店の店長さんや先輩があなたに伝えてくれるべきモノ。
でも、それが得られない環境のあなたに、先輩店長としてのわたしから贈ります。
|