「花の仕事」は、これらの分野すべてにまたがる仕事、つまり
これらの仕事を全部一度にやるのと同じことなのです。
たぶんあなたが思うよりもずっと、大変な仕事です。
また、ひとくちに 「花の仕事」 と言ってもいろいろあります。
大きく分けて、3系統に分かれます。
1.花を育てたり、加工したり、届けたりする、表に出ない仕事。 ・・・「農産・加工・流通」
2.花を芸術としてとらえ、その「教育」や、独自のデザインを売る仕事。 ・・・「教育・デザイン」
3.花をあなたにとどける、いちばん身近な「花を売る」仕事。 ・・・「小売」
この分類によって、さっきの「関わる分野」の比率が大きく違います。
「農産・加工・流通」の仕事は、 「農作物」で「生鮮品」 の部分しか見ませんし
「教育・デザイン」の仕事は、 逆にほとんど 「美術品」 の要素だけになります。
そして「小売」、特にいわゆる「花屋さん」では、 4つの要素すべてを満たさなくてはなりません。 つまり、全部の仕事をしなくてはいけません。
その意味で、「花屋さん」が最も多岐にわたる知識を必要としますし、
逆にいえば、「花屋」の仕事を経験すればほかのどの仕事にも入りやすいといえます。
「キレイ」なイメージと花の仕事の現実
花の仕事は、 「教育・デザインのしごと」 を除き、 基本的に花の世話をし、農作物を扱う土臭い仕事です。 そして技術の部分では、職人系の仕事になります。
いわゆる 『3K』= きつい、汚い、給料安い の仕事です。
そして「職人系」の仕事にありがちな、 下働き、見習いの「花にさわれない」時期を要する傾向もまだまだ根強く残っています。
花の仕事がきらびやかで、華やかに「見える」のは、花が美しいからだけであり、幻想です。
もしも、「きらびやかで、華やかな、憧れの仕事」 と思っているなら、 悪いことは言いません。 花の仕事はやめておいたほうがいいです。
例外ともいえるのが教育・デザイン関係の仕事です。
この仕事は、給料も良く、名声を得られる花形分野でしょう。
ただし、この分野に入るには、いわゆる「コネ」や、「名声のための資金」が必要です。
お金に余裕のある人・もしくは、寝る間も惜しんでその資金を稼ぐ気のある人だけが目指せる道といえます。
その3つの分野の仕事の中身を、順に見ていきましょう。
1.農産・加工・流通
2.教育・デザイン
3.小売
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はじめて花屋さんで働くとき、あまりの待遇と、仕事の教えてもらえなさに
辞めてしまうスタッフさんの多さを私は17年間見てきました。
『本当の花屋さの仕事とは何なのか』を誰も教えてくれない現実。
本来はそのお店の店長さんや先輩があなたに伝えてくれるべきモノ。
でも、それが得られない環境のあなたに、先輩店長としてのわたしから贈ります。
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