菊の花は、日本の「国花」です。 確かにお供えに使うので、プレゼントにするのには「縁起が悪い」というのも間違いではありません。
が、同時にめでたいときも菊の花だということを
忘れていませんか・・・?
菊花展、縁起悪いですか? 縁起悪かったら誰も見に行きませんよね。
誰も丹精込めて菊の花育てません。 着物の菊花柄、縁起悪いですか? 縁起がいいから描いてあるんですよね。 振袖とか、菊花柄は定番でしょう?
縁起悪かったら誰も着ません、描きません。
お正月には、松・千両と菊の花を飾ります。
端午の節句、お月見、七五三・・・季節の折々にも、 「菊を活けるといい子に育つ」 「菊を飾ると福が来る」 とされてきました。
冠婚葬祭両方に使うのは、位の高い花だから。 この国で最も 高貴な花 それが菊です。 だからこそ 「日本国の花」 になっているのです。
しかし、人々は節々に花を生けなくなりました。 そんな現在でも、お供えだけは欠かさない。
だから、「お供えの花」のイメージだけが強くなってしまったのでしょう。
そんな菊ですが、 「お供え」 といって浮かぶのは、どんな「菊」ですか?
おそらく、 輪菊(りんぎく)と小菊(こぎく)の姿を思い浮かべるのでは?
そう、昔からの日本の菊といえば輪菊と小菊。 つまりウラを返せば、お供え用に見えてしまう 縁起が悪く見える菊とは、輪菊と小菊だけなんです。
菊すべてを排除する必要はまったくありません。
このページの背景の花は、ぜんぶ 「菊」 です。
でも、「仏花」には見えませんよね?
菊も、どんどん品種改良され、毎年どんどん新しい品種が誕生しています。
花屋さんでは 「マム」 と呼ばれ、ふつうにギフトに使われています。
色も形もいろいろ! おまけに水もちもいいしとっても長持ち!とくれば、いまや大人気の花なのです。
花嫁さんのブーケにだって、入っているのがもはやあたりまえ。
「菊は入れないでください」 はもったいない!
こんどからこう言ってください。 「輪菊と小菊 は入れないでください」 って。
*『花にまつわる”縁起が悪い”』 について全般的な話はこちら
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