ふつう、販売職の場合は、リサーチのあと「どの」商品がいいか考え、 「売る品物」を直接仕入れて、陳列し、販売します。
花屋さんの場合は、「商品」は、まだありません。 もちろん「ばら売り」でも売れないことはないのですが
プレゼント用の「商品」は、「これから作る」のです。
なので、原材料を仕入れて、加工するという部分で技術が必要になります。 しかも、それが「なまもの」ですから・・・
そうですね・・・
「独立して、自分のレストランを開店する!」 ような感覚に近いです。
メニューを考えて、それに必要な材料を仕入れて、 お客さまの注文を聞いて、調理して、お客さまに出し、お会計をして・・・
この場合も、「技術」と「販売」がMIXしています。
どれが欠けてもお店の営業ができません。
花屋さんの場合は、「自分のお店を開店」しなくても、 全員がこれと同じことをします。
アルバイトでも、 「オーナーと同じ」 仕事内容なわけです。
これが、花屋さんが短時間のパートさんをなかなか採らない最大の理由です。
そのかわり、と言ってはなんですが
アルバイトでも、とんでもなく豊富な勉強ができます。
もちろん、入ってすぐに全部はムリ。
最初は、カンタンな技術と接客から。 花の種類も毎日覚えないといけません。 1年目はこれでいっぱいいっぱいでしょう。
2年目になると、ふた周り目なので花の種類も大丈夫!になって
先輩がどんな「企画」をしているのかとか
お店の売り上げの数字の意味が分かるようになるとか ようやく余裕ができて、仕事を「盗む」ことができるようになります。
早い人は、まる2年もすれば、ほとんどの業務をこなせるようになり 社員になったり、店長になったり、その気になれば独立もできるでしょう。
既に他の企画・販売の仕事をしてきた場合は、花についての知識と技術だけプラスで勉強すればいいので、早ければ1年。 ひとまわり見れば大体できるようになります。
ただし、誰でもではありません。 「早い人は」です。 どんどん仕事を盗み、覚えようという意欲があれば、です。
仕事を教えてもらえるのを待っているだけでは、倍はかかるでしょう。
なお、ふつうの販売以外の業務(ブライダル、スクール経営など)をしているお店の場合は、ひとつの業務をこなすのにそれぞれ半年〜1年くらいかかります。
全部の仕事をこなすには、業務内容が多いほど時間がかかりますが
都度転職するよりは、ひとつのお店で全部吸収したほうが効率が良いです。
採用ウラ情報・・・ なので、ひとくちに「経験者」が必ずしも有利であるとはいえません。 どんなお店で、どの程度の仕事をしたのかという方が重要なのです。
たとえば、2年の花屋経験者があなたと同時に応募してきたとします。
この人が、「アレンジを5000円までしか作ったことない」とか、
「活けこみをしたが事ない」、「市場に行った事がない」、など
2年してきたのに店をまかせられていない場合、 「仕事に対する熱意がない」と判断されます。
こういう経験者は、なまじそれで2年間やってこれてしまったので、 悪いクセが抜けません。かえって足手まといと判断されます。
未経験でも、早ければ3ヶ月くらいで同じレベルになれるからです。
先を考えれば、1年後に「使える」のは「やる気のある未経験者」
としてあなたが採用される、ということも大いに考えられます)
次は、 「毎日はどんなふうに過ぎていくのか」 を見てみましょう!
◆お花屋さんになりたいあなたへ◆
★お花屋さんで働き始めた新人スタッフさんに贈ります↓★
はじめて花屋さんで働くとき、あまりの待遇と、仕事の教えてもらえなさに
辞めてしまうスタッフさんの多さを私は17年間見てきました。
『本当の花屋さの仕事とは何なのか』を誰も教えてくれない現実。
本来はそのお店の店長さんや先輩があなたに伝えてくれるべきモノ。
でも、それが得られない環境のあなたに、先輩店長としてのわたしから贈ります。
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