「花の資格」の意味
そもそも、「花の資格」というのはどんなものなのか?
なかなか分かりませんよね?
持っていないとプロにはなれないとか、すっごいことのように、思えます。
ですが、実際は全然、ちがいます。
これから、
「お教室のパンフレット」には絶対に書いていないホントの話
をズバっとお教えします。
あ、その前に、すみませんが、いけばなの流派や師範になるまでのことは
わたしは分からないので、フラワーアレンジのみの話になります。
「花の資格」には、いくつか種類があります。
その中には、「プロ」でないと取る事のできないものもあるのですが
ほとんどの資格は、そうではありません。
「資格」というものは、(どんな資格でも)
国に、その技術・知識を習得していることを認められた資格
のほかに、
「これだけできたらこう呼ぼう」ということを、お教室などの団体ごとに独自の基準で作っている資格があります。
「お花の資格」は、この、 「独自に呼ぶことにした」という「資格」が非常に多いのです。
つまり・・・
「山田さんは、1年経ったから、3級ね」 とか
「佐藤さんは、この形ができるようになったから、2級ね」 とか
それだけでもらえる「資格」も存在するのです。
(もちろん教室内での試験はあることが多いですが)
これが、いわゆる「お教室のお免状」です。
名前はなんだか「えらそう」だったりしても、この資格には、
はっきりいってまったく意味も効力もありません。
その「お経室の中」でだけでしか通用しないものなのです。
「ちゃんとした資格を取りたいな」と思うなら、
こうした「お教室の中だけ」ではない、
もっと効力のあるものを取れる教室に通わないと意味がありませんので 教室を選ぶときには気をつけましょう。
逆に言うと、こうした「なんとなくそれっぽい名前の資格」を掲げている
「お教室」がたくさんあるということです。
「教室」を選ぶときは、ただ 「資格を持っている人だから大丈夫」 と安易に思わないこと。
習っていたというだけで取れる資格かもしれないのですから。
その人がほんとうに実力のある人なのかは、ただ「資格がある」というだけではわからないのです。
「資格」などなくても、すてきなアレンジをつくるひとはたくさんいます。
特に 「世間的に有効な資格を取る」 という目的でないのなら、
「純粋に、花を楽しみたい」とか、
「自分の自信としての、お免状がもらえればいい」のなら、
「資格」にまどわされずに、あなたの好みのアレンジをつくるひとに習うのがいいですね。
では、「もっと効力のあるもの」とは?
法人資格
「団体独自の資格」であっても、世間的に通用するものもあります。
大きな法人スクールの決めた「資格」がこれにあたります。
代表的なのは、NFD(日本フラワーデザイナー協会の資格認定)。
これを持っていると、花屋さんなど花業界の人なら必ず知っていますので
「フラワーアレンジについての基本的な知識・技術がある」 というアピールになりますが。
この資格、当然ですが、「NFD関連のスクール」で習うことが基本条件です。
「んん? そのスクールを出ないともらえない?
じゃあプロになるにはそのスクールに行かなきゃいけないの??」
もちろん、そんなことはありません。 だったらプロはみんなそのスクールの出身者??
ありえませんよね。
つまりこれも、「プロになる」のには必要ありません。
「どの程度知識や技術があるか」の判断材料のひとつ、 ということになります。
プロになる場合は、じつは 「資格」 はほとんど関係ありません。
それよりも、過酷な労働条件に耐えられるのか、 きちんと接客業ができるのか、の方が大問題なのです。
また、「お教室の資格を取るためのレッスン」 と 「実務」 は
『似て非なるもの』 なので、花屋さんをはじめとする仕事には、 スクール経験自体がほとんど考慮されないと言ってもいいでしょう。
( → 仕事に関する詳しい話は JOB のコーナーへ)
国の資格
「じゃあ、 『国の資格』 は?
これは意味があるんでしょ!?」
国の資格は、最低でも実務3年以上の経験者でないと受験でき・・・なかったのですが。
平成16年から、国の指定する学校の学生は2・3級を受験できるようになりました。
このため、「プロしか持っていない」のは1級だけ。
指定の学校の生徒なら受験できてしまうんです・・・
正直、学生にあげちゃっていいものなの?
とものすごくギモンです。 ・・・うーーーーーん。
以前は1級を持っていれば、職歴・職務経験アピールの強力な武器になったのですが、この1級も・・・
以前は12年以上の経験者でないとダメだったのですが、職歴のみで7年、
指定の学校を出るとたった2年(2級を持っていれば)で受験できるようになってしまいました。
2年・・・ 12年と2年ではえらい違いですよね・・・
2年なんて、まだまだ全然 「一級職人」 じゃないと思うのですが・・・
確かに「取りやすく」はなりましたが、その分価値が下がったといえます。
そしてこの資格も、花屋さんがみんな受験しているわけではありません。
わたしも、受けていません。
私の場合は、仕事だけで寝る間もなかったので・・・
それでも仕事時間が足りなかったので・・・ 受験勉強する時間があるくらいなら店を、店を〜〜!!
という状態だったのですが^^;
まあつまり、なくても仕事には全然差し支えないわけです。
「えええ? じゃあ、いったい何のために取るの??」
ってことになりますよね?
でも、「花の資格」というのはそういうものなんです。 あんまり意味はありません。
もちろん、持っていないとなれない職業はあるけど(弁護士さんとか!)
お花に関しては、あくまでも
『フラワーアレンジの知識と技術をはかるものさしのひとつ』 にすぎません。
持っているからって、その人のアレンジがすごい!! というものではないのです。
ネットでお花屋さんや個人スクールをさがすときは、
・ BBS・コメントなどでの評判 や
・ 見本写真が好みであるか、 および
・ 「はじめてのかたへ」「お店のポリシー」のようなメッセージ などで判断したほうがいいでしょう。
経営者やスタッフの資格の有無はさほど気にしない方がいいと思います。
参考にするなら、花の資格のほかに
色に関する資格 (色彩検定・カラーコーディネーター)
販売に関する資格 (販売士など)
を持っていると、あなたや相手の好みにに合った花を作れるという判断材料になるかもしれません。
* スクールによっては、アメリカ・イギリス・ドイツ・オランダなど
海外の資格(こちらも国の資格と団体の資格とがあります) を
取りに行ったり、海外留学のカリキュラムがあったりします。
わたしはこう考えます
「お教室に通って、資格を取りたい」
そういう「目的のひとつ」だと思えばいいのではないでしょうか。
「花の資格」 特に、プロでない場合に取れる資格は、 そう大きな意味を持ちません。
だから、プロを目指す場合には別ですが あくまでも「自分を磨く」ためのスキルアップとしてなら。
「お花を楽しみながら技術をおぼえたい」
その分かりやすい 「目的・ゴール」 として
「資格取得」 を目指せばいいのでは・・・と思います。
*プロを目指す場合は、専門学校に行くか即就職がふつうですが
プロを目指す場合のなかで、 フラワーデザイナーとしての独立を目指したり
スクールの講師を目指す場合は、 NFDなどの法人資格も大きな意味を持ちます。
詳しくは、 JOBコーナー をお読みください。
では、単なる「お免状」以外の 国の資格 と 法人資格 について、
もう少しくわしく説明しますね。
自分で花屋さんで買い物ができる。家に花を飾れる
そんな風になりたい人のために。
『資格を取るとか、プロになるためにやりたいわけじゃなくって、
自分で花を選んでパパっと家に飾ることができて お客さまが呼べるくらいになりたいのよね。
だから、フラワーデザインスクールはちょっと違うのよね〜・・・』
そんなあなたには^^
わたし、本多るみが
こーんな通信講座を作りました!>▽<b
「おうち花マスター講座(インターネット配信/DVD・冊子配送)」
|