「色」を分析してみよう!
お花を飾るとき、プレゼントするときも、花の「色」を選ぶことになります。
『でも、どうやって合わせたらいいのか分からない』
そんな悩みがあったりしませんか?
そこで! 「色」 のことも、少し知っておくと、花あわせがグンと楽しくなります!
もちろん、日ごろのおしゃれ(洋服あわせやお化粧)や、
お部屋のインテリアにも活用できます! この際、ちょっと「お勉強」してみましょう〜
まずはじめに、 「色」 には無彩色 と 有彩色 があります。
無彩色 とは、白・黒 とそれを混ぜてできるグレーのことをいいいます。
そのほかの、いわゆる 「色」 は 有彩色 のことをさします。
では、「色」 はどうやってできるのか・・・?
「色相」 「彩度」 「明度」
という3つの要素が決まると、一つの 「色」 ができます。
この3つを、 『色の3属性』 といいます。
このままだとちょっと難しいから、もうちょっと分かりやすく説明しますね。
『■赤 ■青 ■黄 の3色を混ぜると色ができる』
って話は、学校で習ったんじゃないかと思います。
そうして混ぜていくと、だいたい、こんな色ができます。
(もっと微妙な色もできるけど、おおまかなところで・・・)
色相(しきそう)
この、輪っかのグラデーションを、『色相環(しきそうかん)』 といいます。
純粋な ■赤 ■青 ■黄 の3色を混ぜてできた色で、
この環の中のそれぞれの 「色み」 のことを 「色相(しきそう)」 といいます。
これが、 基準の色 になります。
でも、これだけでは、ピンクやクリーム色、といった淡い色や
ワインレッドなどの渋い色、モノトーンもありませんよね?
そこで、この 基準の色 を、さらに 「彩度」「明度」 のふたつの目盛りでいじります。
たとえば・・・ この中から、 純粋な ■赤 を抜き出してみます。
「彩度(さいど)」 と「明度(めいど)」
ちょっと分かりにくいかもしれませんが・・・
「彩度」 とは、 「色相(色み)」の鮮やかさ・濃さ のことをいいます。
色素の量 みたいなものですね。 彩度が高いほど色が鮮やかに、ハッキリします。
反対に、彩度が低いほど鈍い、シックな色になります。
「明度」 は、 「明るさ」 です。 光の量 のことですね。
明度が高いほど光が多い、つまり、白っぽくなります。
反対に、明度が低いほど暗く、つまり、黒っぽくなります。
色相環から抜き出したひとつの基準色 ■赤 に、
この 「彩度」と「明度」 の要素をいろいろなバリエーションで加えると
こんな感じになります。
ピンクや渋い赤が出てきましたね。
いま、24色の■で並べたけど、これ、もちろん、微妙な具合の加減で無限にグラデーションができます。
それが、さっきの 色相環 のほうの無限グラデーションの数だけ存在する訳で・・・
つまり、「色」というのは、限りがありません。
無限に種類があるんです! スゴいですね!
ちょっと気をつけて、周りのものを見てみませんか?
どれもこれも、 「同じ色」 のものなんて、ないことに気がつきますよ!
う〜ん、それだけで何だか、 「得した気分」 になっちゃいますね ^^
よく聞く、「色のトーン」って?
さてさて、それじゃあ、もうちょっと具体的に、
色を合わせるときの話に近づけていきましょう!
よく、 「パステルカラー」 とか、 「蛍光色」 とかって、言いますよね?
この分け方は、「色み(色相)」で分けているわけじゃないですよね。
どんな色みであっても、
同じような 「色の濃さ」と「明るさ」 であれば、仲間になります。
さっきの 「彩度」と「明度」の図でみると、こんな感じ。
あくまで、感じ方の問題なので、
厳密にこういう分類があるわけではないですが・・・。
(この図の場合は、わたしの感覚で分けているので、
ちょっと違う、と思うかもしれませんがご容赦ください)
同じ基準色のグラデーションの中であれば、
どれを組み合わせても失敗はありません。
明度・彩度が高い色同士だとやさしく、柔らかなパステル系に
明度が中くらいで彩度が高い色だと、ハッキリしたビビッドな感じに
明度・彩度が低い色同士だとシックにな感じになります。
全部組み合わせると、きれいなグラデーションになります。
さらに他の「色み」の色を合わせる場合(たとえば青とか・・・)は、
同じパステル系でピンクと水色、
シック系でボルドーと紺など、
「彩度」と「明度」が同じくらいの色を持って来た方がしっくりとまとまります。
よく聞く、「ブルーベース・イエローベース」って?
化粧品を買うとき、特にファンデーションや口紅のカタログなどで、
『ブルーベースのあなたはこちらの色がおすすめ!』
のような文句が書いてあるのを見たこと、ありませんか?
化粧品や服の場合は、肌の色が黄みが強いか青みが強いかで
『ブルーベースの肌』『イエローベースの肌』 という分け方をされています。
これ、肌色だけじゃなく、すべての色に言えることなんです。
ちょっと図が戻りますが、色相環の中に、たとえば赤のなかに
「黄みの赤」「赤」「青みの赤」 とあるのが分かりますか?
■赤 ■青 ■黄 の3色を混ぜるので、似た色の中でも
黄色の分量が多い色と、青の分量が多い色 とが存在します。
(ここでは、赤の分量は考えません。黄色と青のみです)
たとえば・・・ 黄みの強い、イエローベースの色は
イエローベースの色は、太陽の光を含んだような温かみがあります。
そのため、「春色」「秋色」といった、暖かな季節で表現されます。
また、イエローベースの色は、ゴールドがよく合います。
肌の黄色い人は、イエローベースの色に、ゴールドのアクセサリーをつけたほうが似合う、ということです。
青みの強い、ブルーベースの色は
ブルーベースの色は、水や氷のような冷たさがあります。
そのため、「夏色」「冬色」といった、涼しさや寒さをあらわす季節で表現されます。
そして、シルバーがよく合います。
肌が青い(ピンクの)人は、ブルーベースの色に、シルバーのアクセサリーをつけたほうが似合う、ということです。
基本的に、イエローベースの色はイエローベース同士、
ブルーベースの色はブルーベース同士で合わせると、 お互いを引き立てあってキレイに見えます。 統一感も出るので、上品にまとまります。
逆に、ベースカラーの違う色を合わせると、一つ一つの色はキレイでも 、打ち消しあって両方ともくすんでしまいます(ToT)
せっかくのキレイな色が台無しです・・・
(もちろん、変則ワザを効かせる事もできますが、それにはセンスが要るかも)
これはこのまま、 花合わせでも同じことが言えます。
→ 色あわせの話はこちらにつづく!
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