本より簡単、水切り不要!!
『花を買ってきたら 水切りしましょう』 なんて書いてあるのを見たことありませんか?
『水切り』 それは、水中で茎を切る 『水揚げ(みずあげ)』 の方法です。
なるべく深水の中で切るように書いてあったりします。
もちろん、本に載っているのは「それがより良い」からで
やればやっただけ「良い」ことは確かなのですが・・・
ここで大きな問題が。
そう、 『あなたは、その「水切り」、”できます” か?』 ってところ。
桶や鍋が入る流しなんて、「ない」とか
そもそも、桶も鍋も「ない」とか
そんな、場所をあけて大きな鍋を置く「時間がない」ことが
多いのではないでしょうか?
「えー、いちいち水をためるなんて、ムリ。
めんどくさいから もう、花なんてや〜めた」
「そんなことをする時間も場所もないから、
私には花は、無理なんだ」
となってしまった例をたくさん知っています TnT
はっきり言って、水切りなんて、小さな子2人抱えての買い物後には、
お花歴の長いわたしでも、実際問題、「やる」のは至難の業です。
でも、そのまんま 「じゃあ、あとで・・・」と
花を置いておくと、グッタリしなびて、そのまま枯れてしまいます TnT
そうなってしまってから、「あっ!」と水に入れても
それだけではもう、水を吸ってくれず グッタリ・・・
という経験、あなたにもあるかも?
そこで、花を買ってきたら、「水切り」までしなくていいので、
とにかく、何でもいいので入れ物に水を入れて、
なるべく早く、花を水に入れておきましょう。
このときに、やっておくといいコツがひとつあります! それは・・・
茎を一度、切り直して、水に入れるとGOOD!!
水に入れる前に、ハサミで一度切ってください。
「水の中で切りる」必要はありません。 ただ、切り口を新しくして下さい!
何もせずに水に入れるよりも、
これ1つやるだけで、花が長持ちします!!
できるだけ、花を買ってきてすぐ水に入れる
そのときが良いですが
それも無理な場合は、あとででもいいので
とにかく「一度茎を切る」ことをおすすめします。
これが、どうして「いい」のか?
もう少し詳しく、説明しますね。
なぜ、『水切り』がいらないか
なぜ、水切りしなくてもいいのか? 答えは簡単!
『水切り』 は『 水揚げ』 の方法です。 でもね、『水揚げ』 はもう、 お花屋さんがやってくれています。
あなたが再度、 『水揚げ』 をしなくても、
すでにお花は水を吸っているからです。
ただ、買ってきた花は、花屋さんで水をつけてもらっていても、
切り口が乾いてしまう可能性があります。
切り口が乾いてしまうと、体内に水を運ぶ、『導管』 が詰まってしまいます。
『導管』 は、わたしたちの血管と同じような働きをしています。
そして、血管と同じように、傷口が乾くと 『かさぶた』 になります。
『かさぶた』 からは水がもれないかわりに、水を吸うこともできません。
だから、切り口を新しくするのです。
新しくなりさえすればいいので、水の中で切らなくても大丈夫。 ただ、切ってください。
切るときのポイント
切るときは、
★ 切り口からバイキンが入らないようにすること ★ なるべく水を吸いやすいように切ること
の2点が重要ポイントです!
ですので、具体的には・・・
- 切れ味のいいハサミで切る
- 清潔な器に、きれいな水を入れる
- 切り口は、できるだけ 斜め にする
1・・・ハサミ
これは、前のハサミの説明のとおり、 切れ味のいいハサミを使わないと 『導管』 がつぶれてしまうことにあります。
→おすすめの花バサミ
坂源 ハンドクリエーション F−170
2・・・キレイな器と水
水を入れる器はきれいに洗っておきます。 水道水を、器の底から3〜5cmくらい入れます。
器が花の重みで倒れてしまうような場合を除き、基本的に水は少なめにして下さい。
3・・・斜めに切る
これは、斜めに切った方が、切り口の断面積が大きくなるからです。
水と導管の接する切り口が大きいほうが、水の吸い上げが良くなります。
下5mm〜1cmくらいでいいので できるだけ斜めにカットしましょう!
ちなみに、花を買ってくるときは
1.切り口に水をつけてもらいましょう。
大抵の場合は
『お水をおつけしますか?』 とか 『お時間かかりますか?』 とか
聞いてくれますので、水をお願いしましょう。
寄り道するつもりがなくても寄り道してしまうもの。 花になるべく負担がかからないようにしましょう!
お花屋さんが聞いてくれないときは自分から「お願い」をして、 水をつけてもらいましょう。
切り口が乾いてから時間が経ってしまうと、
家についた時点ですでに花がグッタリしてしまうことも・・・
もし、持ち帰りに時間がかかったり
家についてからなかなか水に入れることができずに
ぐったりしてしまったら、茎を切るだけじゃなく
『水揚げ』が必要になります。
2.持つときは 花の頭を上に 切り口を下に 持ちましょう。
よくドラマや年配の方など、花を逆さまに持っていることがありますが
上向きのほうがいいです。
特に、花束など、たっぷり水をつけたものをひっくり返してしまうと・・・
水が流れ出してしまい、ラッピングも汚れてしまいます。
花は、上向きに持ちましょう!
3.雨の日・風の強い日や 自転車・バイクで帰るときなどは
花をくるんだ紙の上部までしっかり止めてもらいましょう。
『バイクに乗るから、風が当たらないようにしてほしい』 のように言えば包んでくれます。
雨風が当たると花が痛むためです。 こころよくやってくれるお店を見つけてくださいね^^
【プロの方へ】
「はじめて花を触る」「花の本に書いてあることは、難しすぎて、できない」方のために
「やろうと思える」ことだけを、表現を砕いて、できる限り分かりやすく、を心がけています。
「より良いプロの技」があるでしょうが、どうぞご理解くださいませ。
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