ブライダルブーケはなぜ高い?
さあ、ブーケを決めよう! と思って雑誌や式場のカタログをパラパラ・・・・
そこで、あなたは思うハズ。
『なっ、なにコレ!? 何でこんなに高いのおォっッ!?』
そうなのだ、ブライダルブーケの値段というのは、 はじめて聞く人にとっては信じられないくらい高い。
安さが売りの街の花屋さんでも平均2〜3万円。 雑誌に載っているようなアトリエだったら平均4〜5万円。
ホテル内の花屋さんだと、5〜7万くらいします。
一流ホテルや有名デザイナーだったら7〜10万とか・・・
一体なぜ、こんなに高いのか? それにはちゃんと理由があるのです。
ほとんどの場合は、花屋さんがぼったくっているのでも何でもありません。
本当に、それだけのお金がかかっているからなんです。 それを、もうちょっと、詳しくお話しますね!
ブライダルブーケが高い理由1:材料の花の値段
まず、花にかかる値段。
ブライダルブーケが、フツーのお店においてある花束と違うところが5つあります。 それは・・・
1.「今日ある花」ではなく、「あなたの希望の花」を仕入れる
2.固いつぼみや咲きすぎは使えない。
3.花びらに傷や欠けがあってはならない
4.使用中に花が開きすぎたり、曲がって伸びたりしないよう、工夫
5.長時間ライトを浴びても持つように、保水にも工夫
この5つを叶えるために、花屋さんがしなくてはならないことは
出来上がりがあなたの望みどおりになるためには、あなたの希望の花を、最終的な使用分の1.5〜2倍仕入れること。
水を吸わせた時点で傷があったり、汚れのついた花・固すぎ・咲きすぎの花は使えないからです。
また、「あなたの希望の花を仕入れる」だけでも、通常より高値になります。 詳しくは花の予約コーナーへ!
そこで・・・たとえば、このブーケを見てください。 このブーケの値段が\30,000だとしましょう。
あなたは 「高い!!」 と思うかもしれません。 では、その値段の中身を見てみましょう。
シンプルなバラとグリーンのみのブーケですが、実はバラを5種類使っています。
5種類のバラの花を、すべて1ケースずつ仕入れるとすると・・・
安くて300円〜高くて500円×50本×5箱 =\75,000〜\125,000
これだけかけて3万円で売ったら、大赤字です。
そこで、仲卸で仕入れるとします。
ブーケ&ブートニアに使うのは30本くらいなので、約1.5倍で50本ほしい。
仲卸では10本単位&値段がちょっと高めになるので、 400円〜600円×10本巻×5種=\20,000〜\30,000
これにさらに葉ものを使います。 葉っぱだってタダじゃありません。 この場合だと \2,000 くらいはかかります。
もちろん、ブーケを作るのには手間も時間も、職人技術も必要です。
それで \30,000 です。
いかに、花屋が原価ギリギリで売っているかわかって頂けるでしょうか。
3万円では、はっきり言って、花の値段だけです。
技術料もなんにも取っていないのです!! これでスタッフの時給が出るのか心配なくらいです。
ブライダルブーケが高い理由2:人件費(技術料)
次に、人件費です。
先ほどの例の場合は、技術料(プラスα)を取っていませんでした。
でもこれは、作成方法が「ナチュラルステム」 つまり、普通の花束と基本的に同じだからです。
この場合、30分程度で完成できるのです。
*図:ブーケの作成方法の違い
ところが、このブーケを見てください。 このブーケの場合、花を1輪1輪バラして、ワイヤーをかけて、テープで巻き、保水処理をして、
それから組み立てています。3時間くらいはかかります。
先ほどのブーケの場合、作っているスタッフの時給が850円だとして425円の人件費がかかります。
ワイヤーのブーケの場合、2,550円かかります。
また、材料費もワイヤー・テープ・グルー(のり)などで+1,000かかるとします。
さすがにこれだけかかるとサービスはできません。
ブーケに使う花そのものが同じだとしても、このタイプだと+\4,000くらいは上がってしまうことになります。
もらってトントン。もらわないとお店、つぶれてしまいます。 さらに利益分をもらうなら、もっとプラスになるということです。
もちろん、ブーケが大きい分、使う花が増えれば花代もその分増えます。
ブライダルブーケが高い理由3:紹介料
最後に、紹介料です。
ホテルや有名式場などの場合、提携している花屋さんは、式場に売上げの一部を払わなくてはなりません。
「お客様を紹介したのだから、売り上げの一定割合を収めなさい」
ということです。
(レストランには紹介料はあまりありませんが、式場の場合は大抵あります。)
これが5%程度なら、ブーケの値段に響くことはないでしょうが・・・
10%なら?20%なら?40%なら??
3万円のブーケの10%は\3,000 20%は\6,000 40%は\12,000
とても、無料でサービス、という訳にはいかない額になります。
利益率のいい商品ならまた別ですが、花の場合は、いま述べてきたようにもともと利益なんてほとんどありません。
だから、商品代に上乗せしなくてはならなくなります。
これが、ホテルや有名式場の花が高い理由です。
また、有名ショップや有名デザイナーの場合は、「ブランド料」がさらに乗ります。
「有名ホテル」もさらにこれが加算されることになります。
だから、デザイナーや一流ホテルの花はさらに高くなるんです。
ブライダルブーケを安くおさめるには?
『なんとか、ちょっとでも安くならないかしら・・・
でも、花を減らしたり小さくするのはイヤ!』
はい、それでもなるべく安くする方法はあります。
いま言った3つの理由が 「必要ない」 ようにすればいいわけです。 つまり・・・
1.花の指定をしない。 色指定だけにする。
*ただし、珍しい色は結局花が限定されるので変わりません
2.式場の中に入っていない、 「ブーケを受注しているフツーの花屋さん・またはアトリエ」
で頼む。
*ただし、外部からの花の持込みが許可されている場合のみ
この、「花の指定」や「色の指定」、ほか「デザインの指定」については
たとえブーケの本に載っていても、実際は不可能な場合が多々あります。
ブーケの本は 「ウソ」もいっぱいあるんです。
次は、その 「本に載っていても不可能」 な部分を見ていきましょう!
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